Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「あれとて、どうして武大の遺骨だという証拠になろう。他の隠亡役にいわせれば、あんな物は、火葬場附近では、いくらでも拾って来られると申しておる」
「ば、ばかな!」
「武松っ、激すな。いかに激しても、訴訟の上に、感情は酌まれんぞ。総じて、殺害の訴えには明らかな犯行の動機と現場の物件、死体の傷痕、犯人の足跡、その他の傍証、五ツの要目がなければ断は下せぬものだ。……しかもそち自身は旅先にあって、何一つこれと目撃していたことはなく、すべてつまらん輩の臆測だけではないか」
「臆測ですって?」
奮然と、武松は凄い眦を切って、知事の顔を見上げたが、ぐっと胸をさするように落ちつきを待って、さて不気味なほど、あとは柔順な態で言った。
「そうですか。……いや、そうまで知事さんとして仰っしゃるなら、こいつあご意見どおり分別を仕直さなくっちゃなりますまい。どうもお手数をおかけしましたよ。はははは、もう無駄事はあきらめて、兄貴の供養は、ほかですることといたしやしょう」
突き戻された銀子と遺骨を、何九叔の手にわたし、彼は大股にそこを出て、県城内にある自分の兵隊部屋へ引き取った。
「おい従卒、飯を食わせろ」