Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「じゃあ、一臂のお力を」
「貸すも貸さねえもありゃしません。蒋門神とかいう獣、我慢はならねえ」
そこへ、施恩の父の管営も入って来て、ともども、武松の義気に訴え、管営みずからこういった。
「伜も不肖な者ですが、しかし金ほしさだけで、やった仕事ではありません。孟州大街には、諸州の雑多な人物も集まるので、有為な男とみたら扶け、かたがた、豪侠の気風を、この地に興さんなどの望みもあったわけなのでした。――しかるに、蒋門神のため、その素地を蹂躪され、しかも軍権力もあるため、無念をのんでいた折です。そこへはからず高名な足下をここに見いだして、まさに雲を撥ッて陽を見るの思いです。……どうか、長く伜をお見すてなく、弟とも思って、お叱りねがいまする」
「と、とんでもねえ。冥加にあまる」
武松は、低く、末座に退がって起たなかった。
「いやいや、そうでない。男は男の真価のみ、管営の若殿などと呼ばれても、施恩はまだ、しょせん、足下の片腕にも及ばん者です」
「そうです、父のいう通りです。武松どの、あなたはどうあれ、私は以後、あなたを義の兄と立ててゆきます」
施恩は、武松にむかって四拝の礼をとった。