Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
俄然、物見の一報は、山上の気を醒ました。
花栄、秦明、黄信の名は、むほん人として官簿から抹殺され、代るに、青州奉行や中書省の発令で近く追捕の大軍団がこれへ急派されるという取り沙汰だ。
「さて、どうする?」
聚議場では評定の額があつまる。
「いかに智恵袋をしぼッても、こんな山寨では防ぎきれまい。第一、麓をぐるりと取巻かれて持久戦と出られたら、たちまち干乾しに見舞われる」
「いまは捨てるときでしょう」宋江の説である。宋江はいう。
「天地はひろい」
「広いったって、これだけの同勢が、どこへ行ったらいいんです?」
「梁山泊という地がある」
「梁山泊? 聞いたようだが」
「山東一の水郷です。周囲八百余里、芦荻にかくれ、渡るに難く、しかも内は一島国のごとき山野をかかえ、宛子城を中央に四、五千人の者が、晁蓋という自分の知人を首領に仰いでみな楽しく住んでいる」
「はてね宋先生は、そんな人物とも、知り合いがあるんですかい」
「仔細があって」
と、宋江は微笑した。そして掻いつまんだ由縁をはなすと、
「それだ、そここそは、おれたちに打ッてつけの天地だろうぜ。どうでしょう先生、何か手引きがなくても仲間入りの見込みはありましょうか」