Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
独り酌む酒は、沈酔になりやすい。かつは二十日以上も乾いていた腸だった。彼はどうしたのかはらはらと涙を垂れた。
「自分も三十はとうにこえたのに、一個の名も成さず、家の業をたすけるでもなく、親からいただいたこの体には刺青されて遠流の身だ。ああ、残念な。ああ、腑がいないことだ。……すみません、父上」
惨として独り注いでは飲み、注いでは飲み、やがてその大酔を自嘲に交ぜて、思わずも一詩を胸に醸していた。
また、ふと見ればかたわらの白壁には、あまたの遊子酔客が、それぞれここに興を書きのこした題詠が見える。彼もまたつい、備え付けの筆をとって、次の章句を書きとどめた。――もし他日、歳月たって、再びここに遊ぶ日の想い出にもなろうかと。
少年、はやくに、経史を学び
長じて、心に謀をえがくも
爪牙、むなしく
迷いの虎に似る
現し身は、罪のいれずみ
いま江州の囚地にあり
もし年ありて、再び来らば
このうらみ、この嘆
潯陽の水も紅となって泣かん
こう一気に書いて来て、宋江はその溌墨の匂いとともに、心気すこぶる爽快になった。無性に、何かうれしくなり、つづいてその後に。
心は山東に、身は呉にあり