Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
それは奇妙な重宝者」
黄も異議なく同意した。けれどその夜は何か、蔡九に支度があるとかで、戴宗への申しつけは翌朝に行なわれた。
「戴宗、そちの神行法にものをいわせて、至急、都へ使いに行ってもらいたい」
こう前提して、蔡九は、二つの見事な進物籠と、秘封の一書を、そこにおいた。籠には金銀珠玉の祝い物が入っていた。
「じつはな戴宗。儂の父親の大臣には、この七月十五日がご誕生の日にあたる。どうしてもこの祝文と品々は、同日までにお届けせねば意味をなさん。ついては夜を日についで、間に合うように行ってくれい」
「御命、こころえました」
心中では、はたと当惑をおぼえたものの、いやとはいえない。早々、彼は大牢の前へ来て内なる蒼白い顔の人影へ、小声でささやいた。
「すぐ還ってきます。くれぐれ、ご短気なくお体をお大事に」
それからまた、李逵をよんで、云々で都へ行くが、宋江の身を、くれぐれ頼むとかたくいいつけ、もう一つ釘をさして言った。
「おれの留守中、酒だけはつつしめよ」
「ご心配なさいますな。李逵も男だ。お還りを見る日までは、決して酒の匂いも嗅ぐことじゃございません」
「よしっ、行ってくるぜ」