Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「……もう死ぬよりほかには」と、つい狭い心につきつめられておりました、と語るのであった。
「……ふウム。ひでえやつがあるものだな。して、おやじさん、おまえの名は。また娘御はお幾ツだえ」
魯提轄は涙もろい。ぼつ然たる憤りの半面では、時々、瞼をぱちぱちさせていた。
「はい、てまえの苗字は、金と申し、娘は翠蓮といって、十九になりまする」
「泊っていなさる宿屋ってえのは」
「東門内の魯家という安旅籠でございますが」
「む。あの魯家か。いや、かんじんなのは、そいつよりも、親切ごかしに人の娘を弄んで、その上にもなお、おめえたちのしがねえ夜稼ぎの小銭まで搾り奪ろうとしている悪どい野郎のほうだった。いったい、そン畜生は、どこのどいつだ?」
「そんなことを喋ると、あとでまた、どんな恐ろしい目に会わされるかしれません」
「ばかアいえ。わが輩は州の提轄(憲兵)で人も知る魯達だ。恐がらんでもいい。わが輩がついている」
「じつは、そのお方というのは、鄭の大旦那さまでございます」
「鄭の大旦那?」
「はい、状元橋の西詰めで、大きな肉舗を構えていらっしゃる関西きッてのお顔ききの……」
「えっ、あの鄭か」