Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
と、麓へさして、総人数、なだれて帰った。
李応の矢傷はかなり深く、ただ、幸いに致命傷は外れている。石秀、楊雄は夜ッぴて、その人の病室にかしずいた。そして唯々「申しわけない」を繰り返していると、病床の李応もまた、
「……何の。こっちこそ、うんといって頼まれながら、その義も果たせず、おまけに、同族仲間の醜態をさらすなど、何ともはや面目ない」
と、顔をしかめて、苦吟するばかりであった。
げにも、不測な禍いは、どんな小事から生じるものやら分らない。鼓上蚤の時遷が、ふと、宿屋の“時報ノ鶏”をちょろまかし、それを三人して酒の肴に食ってしまったなどの一些事が、かかる大事におよぼうとは――と、楊雄、石秀も今はただ臍を噛んで悔やむばかり。
しかも事件はこれきりですみそうもない。祝氏と李家との同族の仲には大きなヒビが入ってしまった。そのうえまた梁山泊というものが、相互の感情対立を事難かしくし、祝氏の三兄弟は、その疑念のまま、さらに二段三段の追撃策を取って、徹底的な圧迫を、李家へむかって下さんものと、密々、うごいている風だった。
「ああ、何とも困ッた。二人がここで身を退けばいいというだけのものではなくなった。