Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

……これは驚いた、わが輩に坊主になれと勧めたのは、ご主人、貴公が初めてだな。元来、みじんの仏性もないわが輩に」

「無理にともおすすめできませんが、じつは先日、あなたを怪しんで、街の若者をかたらい、翠蓮の家の前へ押しかけさせたため、あれが噂の因になって、その後ちらちら油断のならぬ風説を巷で耳にいたします。万一があってはと、私もひそかに自責を覚えておるものですから」

「いや、この上ご迷惑をかけては、魯達こそ申しわけない。すぐにも退散するとしよう」

「いやいや。その前に、いま申した僧侶に転化する生き方もあるということを、ここでご一考なすってみては、どんなものかな。……もしお気があるなら万端の手続き費用、また五花ノ度牒(官印のある僧籍免許状)などもさっそく調えるが」

「いったい、寺入りするといえば、どこの寺へなので」

「ここより三十里彼方に、五台山という名山がある。一山の大道場は文殊院といって、結構壮麗、七堂の伽藍と多宝塔の美は翠色に映え、七百の出家たちの上にある碩学は智真長老といって、私とは兄弟分ともいえる仲でして」

「ほ。なんだか悪くない気もしてくるな」

「しかも、父祖代々からの大檀越でもあり、寺の造立や行事には、寄進はもちろん、なにごとにも座主の相談にあずかっておる次第。