Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate

Aozora Bunko

田舎の町で、叔父が教師をしていた若い時分に、そこの商家から迎えたという妻は、堅気な風をして大柄の無愛想な女であった。

「私のところも、入る割りには交際は多いもんでね、せっかく正ちゃんをお引き受け申しても、お世話が出来ることやら出来ぬことやら、……。」と、叔母は茶箪笥のなかから、皮の干からびたような最中に、気取った箸をつけて出してくれた。

「それに女のお児だと、また始末がようござんすがね、お庄ちゃんも浅草の方へお出でなさるんだとかでね……。」

「どうでござんすか。あすこも出て来たきり、庄が厭がるもんだで、一向音沙汰なしで……。」と、母親は四つになった末の弟とお庄との間に坐って、口不調法に挨拶していた。

母親は病身な正雄の小さい時分のことや、食事の細いこと、気の弱いことなどを、弟嫁に話しかけていたが、子供を持ったことのない叔母には、その気持の受け取れようがなかった。お庄は骨張ったようなその大きな顔を、時々じろじろと眺めていた。

母親は四つになる末の子を負いかけては、取りつきかかる正雄の顔を見ていた。

やがてお庄は足の遅い母親を急き立てるようにして、道を歩いていた。