Classici giapponesi con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate
そして笹村に猪口を差して、
「私は笹村さん、こんな人間ですよ。」といって、愉快そうに笑った。
山内はにやにや笑っていた。
「ああ厭だ厭だ、父子であんなにお酒ばかり飲んで……家の父のことを思い出す。」
お銀は正一の手を引きながら外へ出ると言い出した。
「でも皆ないい人たちですね。東京に親戚がないから、人なつかしげで……。」
人のところの世帯ぶりに、すぐ目をつけるお銀は、家へ帰ってからも山内の暮し方を、見透して来たように話した。
花の散る時分に、お銀は帰省する笹村の支度を調えるのに忙しかった。四、五年前に帰省した時、笹村はまだ何もしていなかった。身装も見すぼらしかった。自分の腹に出来た子の初めての帰省を迎えたその時の母親の不快げな顔が、今でも笹村の頭に深く刻まれていた。
「母のために、少しは着飾って行かなくちゃ……。」
笹村はお銀にも、そんな話をして聞かした。
こまこました土産物などを買い集めるに腐心しているお銀の頭にも、笹村の郷里へ対する不安が始終附き纏っていた。
「新ちゃんが、ああいう風で帰ってったから、どうせ私なども阿母さんや姉さんによく思われていないに決まっている。