Classici giapponesi con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate
」
「まあやって見たらよかろう。」
「そうすれば、私もお産をするところができて、大変に都合がいいんです。近くにいれば、赤ン坊の世話もしてもらえますから。」
三人がそこへ移り住んだ時、笹村も正一をつれてぶらぶら行って見た。そしてちょっとした庭を控えた縁側から上り込んで、たまには母親が汲んでくれる番茶に口を濡らして帰ることもあった。
翫具の入った笊などがやがて運ばれて、正一も大抵そこで寝泊りすることになった。
「正一はどんなにお婆さんの懐がいいんだか。」
話しに行っていたお銀が、夜笹村の部屋へ帰って来ると、子供の言ったことやしたことを報告した。
「あれもお婆さんは嫌いなんだけれどしかたがないんだ。」笹村は打ち消した。
お銀が琵琶の葉影の蒼々した部屋で、呻吟き苦しんでいると、正一はその側へ行って、母親の手につかまった。その日お銀は朝から少しずつ産気づいて来た。昼ごろには時をおいては来る痛みが一層間近になって来た。
「さあ私もう出ます。」
お銀は昼飯のお菜拵えなどをしてから、草履をはいて、産室の方へ出向いて行ったが、笹村はさほど気にもかけずにいた。二人はそのころ、不快な顔を背向け合っているようなことが幾日も続いていた。