Classici giapponesi con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate
女はしおしおしたような目をして、派手な牡丹の置型のある浴衣のうえに、矢絣の糸織りの書生羽織などを引っかけて、頽れた姿形をして自分がそこへ陥ちて行った径路や、初恋などを話した。笹村は、頭が疲れて来ると、座蒲団のうえに丸くなって、毛布を被って、うとうとといい心持にまどろみかけていた。そして眠ったかと思うと、そこへ茶呑み咄に来ている宿の内儀さんと女との話し声が耳に入った。
女のところへは、ほかにもそういう友達が一人二人遊びに来た。そのなかには、男に仕送りをされて、学校へ通っているような身のうえのものもあった。
下宿には客が少かった。そして障子を閉めきって、そこに寝たり起きたりして、女の弁ったりしたりすることを見ていると、暗いその部屋を起つのが億劫なほど、心も体も一種の慵い安易に侵されるのであったが、やはりいらいらした何物かに苦しめられていた。
「坊ちゃんはお幾歳?」
女は思い出したように、そんなことを訊いた。
「五つ。」笹村は自分を笑うように答えた。
笹村はそこでまずい西洋料理などを取って食べた。
「この商売はそんなに悪い商売でしょうか。」女はそんなことを訊いた。