Classici giapponesi con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate
お今は室が帰って行くあとから、お増に見せつけ気味らしくじきに出て行ったりなどした。
「ああなると、こっちが厭になってしまいますね。もうあなたのことなどは何とも思っていやしませんよ。」
お増は腹立たしそうに、後で浅井に話した。
「出来るだけ、支度でもよけいに拵えてもらおうという、欲だけなんですよ。」
年のうちに内祝言だけを、東京ですますことに話が決まるまでに、例の店員が、いくたびとなく浅井のところへやって来たが、お今の兄からも手紙が来たり、支度の入費が送られたりした。話が何のわだかまりもなく進んで行った。
新しい着物が仕立てあがるたびに、浅井はお今を呼びにやって、座敷でそれを着せて眺めなどした。下座敷の明るい電気の下などで、お今はふっくらした肌理のいい体に、ぼとぼとするような友禅縮緬の長襦袢などを着て、うれしそうに顔を熱らせて立っていた。汚れた足袋をぬぎすてた足の爪はずれなどが、媚めいて見えた。
「いいいい。」
浅井はこっちからその姿を眺めながら、声かけた。
「いいね、お今ちゃんは。」
お増も傍から、うっとりした目をして、眺めていた。
「私なぞ一度もそんなことはなかったよ。