Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゅんちゅう 

春昼・春昼後刻

泉 鏡花

Leggi 春昼・春昼後刻 (しゅんちゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.079 caratteri · 102 schermate

Aozora Bunko

十六

「それで三人の母様? 十二、三のが頭ですかい。」

「否、どれも実子ではないでございます。」

「ままッ児ですか。」

「三人とも先妻が産みました。この先妻についても、まず、一くさりのお話はあるでございますが、それは余事ゆえに申さずとも宜しかろ。

二、三年前に、今のを迎えたのでありますが、此処でありますよ。

何処の生れだか、育ちなのか、誰の娘だか、妹だか、皆目分らんでございます。貸して、かたに取ったか、出して買うようにしたか。落魄れた華族のお姫様じゃと言うのもあれば、分散した大所の娘御だと申すのもあります。そうかと思うと、箔のついた芸娼妓に違いないと申すもあるし、豪いのは高等淫売の上りだろうなどと、甚しい沙汰をするのがござって、丁と底知れずの池に棲む、ぬしと言うもののように、素性が分らず、ついぞ知ったものもない様子。」

十六

「何にいたせ、私なぞが通りすがりに見懸けましても、何んとも当りがつかぬでございます。勿論また、坊主に鑑定の出来ようはずはなけれどもな。その眉のかかり、目つき、愛嬌があると申すではない。口許なども凛として、世辞を一つ言うようには思われぬが、唯何んとなく賢げに、恋も無常も知り抜いた風に見える。