Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.285 caratteri · 330 schermate

Aozora Bunko

「嘘をつくな、知ってるぞ」と六郎兵衛が遮った、「きさまは囲い者になったり、寺のかよい大黒になったことを云うんだろう、嘘をつけ、いまになって辛いなどと云ってもごまかされはしない、辛いどころか、きさまはそれが好きだった、きさまにはそれがぴったり合っていたんだ」

「あなたがそう思うのはあなたの勝手です」

「自分に訊いてみろ、おれよりきさま自身がよく知っている筈だ、きさまに限らず、女などというやつはみんな同じだ、おれは知ってるんだ」

「ようございます、それはあなたの仰しゃるとおりだと致しましょう、もうわたくしにとってはどちらでもいいのですから」とおみやは云った、「ただ、――これからさきは、わたくしはわたくしでやってまいります、どうかもう、これまでのようにわたくしを当てになさらないで下さいまし」

「それは本気で云うのか」

「眼をごらんになって下さい」

おみやはまともに兄の顔を見ていた。六郎兵衛は拳をにぎった。なにか兇暴なことをしたいという、激しい衝動がつきあげてき、彼は持っている盃を、膳の上へ叩きつけた。それは皿や小鉢には当らず、塗膳のふちに当って飛び、敷畳の上へ転げた。