Classici giapponesi con furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.400 caratteri · 387 schermate
山奥の村
ハッと、おもわず博士は、くらい診察室にたちすくみました。
もしそうだとすると、犬の五郎丸を殺したのもあの老婆……? 樫の棒で一撃をあたえたときの手ごたえといい、襟首に手をかけたときに、すごい力で大地にたたきつけられたことといい、目にもとまらぬはやさで雑木林ににげこんだすばやさ!……みんなたしかに人間業とも思われぬあやしさです。
ではあの老婆の正体はいったいなんでしょうか?
むかしは、年老いて通力を得たキツネやタヌキは、人をたぶらかしたという話もありますが、文明のこんにちに、そんなバカバカしいことのあろうはずもなく、考えれば考えるほど、老婆の正体というものが、博士にもわからなくなってくるのでした。
山奥の村
さて、その夜もあけると、顔をあらっている博士に、
「だんなさま、おはようごぜえやす」
と、吉蔵がほうきを片手に、よってきましたが、
「俺にはどうも、解せねえことがありやすだ。ちょっくら、きてみておくんなさらねえだか」
「なんだい? 吉蔵、朝っぱらから」
「だんなさまは、ゆんべ泥棒がへえったとおっしゃいましただなあ?」
「ああいったよ。だが、それがどうしたんだね?」