Classici giapponesi con furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.400 caratteri · 387 schermate
きけばきくほどふしぎな話ですが、博士には思いあたるふしがあるのです。
「わしどものとこから、ここまで十里近くありやすだ……でやすから、赤ン坊の見えなくなった、ほんの三時間や四時間ぐらいでは、いくら足のはやいもんでも、先生さまのお宅までくるわけのねえことはようくわかっとでやすが、どこできいても知んねえ知んねえおっしゃってでやしたから、念のため、うかげえにあがりましたようなわけで……」
「ちょっとお待ちなさい。わたしにも、すこし思いあたるところがある……」
博士はあいてをおさえて、大いそぎでカルテをぬきだしてみました。
「……東彼杵郡、東戸松村、字白上、津田まさ長女二歳……これだ! たしかにわたしのところへきている。……わたしが赤ちゃんの手当をしてあげているが……この津田まさという人は?」
「それが、わしの家内の名前でやすが……へえ? 先生さまのところへめえっておりやしただか? で、だれが、つれてめえりやしたでしょうな?」
「お婆さんですよ。こわい顔をした、六十くらいのお婆さんがね」
「へえ! 六十くらいの婆さんが? 先生さま、すりゃふんとうでごぜえやしょうかな?」