Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いきふどう

橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 198.400 caratteri · 387 schermate

Aozora Bunko

と茂十さんはポツリポツリとその重い口から私の聞きたいことを知らせてくれた。

もちろん茂十さんも別段日野家の人々と親しくしていたわけではないから、あまり内輪の立ち入ったことはわからなかったが、狭い村の中に東京から移って来た人と言えば日野家の人々くらいのものであったから、朝晩に顔を合せてだいたいのことは知っているということであった。

では第一に、日野さんのその坊っちゃんという人の容貌背恰好を話して戴けまいかという私の頼みに応じて、茂十さんの話してくれたのは、私の逢ったあの少年と寸分の違いもない背恰好容貌、長く着物を着こなしたあの弱々しい姿であった。

次にあの女中のことだが――その名前までは茂十さんは知らなかったが、これも私の逢ったあの婦人に寸分の変りもなかった。最後に老爺、これは茂十さんもしょっちゅう野良仕事の往き帰りに出逢ってよく知っているのであったが、やはり私の聞いたあの口のききよう、身のこなし、年は取ってもあの矍鑠たる容貌に何の変りもなかった。

詳しいことは存じませんがと言いながらも、狭い村の中のこととて茂十さんの語るところはかなり詳しかったが、それを要約してみるに、今から六年ばかり以前に、日野家はここに家を新築して、若旦那様と呼ばれていた今墓の主となっていられる当主と、若奥様と呼ばれていた日野涼子