Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かわ
牛をつないだ椿の木
Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate
「先生、ぼくたち三人で、兵太郎君をだまして、病気にしたのです!」
と、さけびたくなった。しかし、平常とすこしも変わらないあたりの空気が、なぜかその衝動をおさえさせた。ま昼間、心もたしかなのに、久助君は、じぶんのすぐかたわらから、もうひとりの久助君が、すくっと立ちあがって、
「先生!」
といいはじめる幻影を、三ども四ども、はっきり見たのだった。耳がじいんとなって、両手にあせをにぎっていた。
二カ月、三カ月とすぎた。まだ兵太郎君は、学校へすがたを見せない。そのあいだ、久助君は兵太郎君について、ほとんどなにも聞かなかった。ただ一ど、こういうことがあった。ある朝、久助君が教室にはいってくると、ちょうどいきちがいに、ふたりの級友が、つくえをひとつ、ろうかへさげ出していった。
「だれのだい」
と、なにげなくきくと、ひとりが、
「兵タンのだよ」
とこたえた。それだけであった。それからこういうことがもう一どあった。薬屋の音次郎君がある午後、うら門の外で久助君を待っていて、いまから兵タンのところへ薬を持っていくから、いっしょにいこうとさそった。久助君はびっくりしたが、同意して出かけた。