Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate

Aozora Bunko

このまえ、青年団が芝田さんの応援をしたのは、西山のふもとのわら小屋に草焼きの火がうつったときのことで、事件はたいそうかんたんでした。しかし、こんどの事件は、これはなかなかむずかしいのです。いったい、どうしてそうさくをはじめたらいいでしょう。

すると、富鉄さんという、大きい鼻のおじいさんが、いいことを思い出してくれました。それはいまから四十年くらいまえ、村の一文商いやが、坂谷まで油菓子の仕入れにいった帰り、ろっかん山のきつねにばかされて、まいごになったという事件でありました。そのとき、村の人びとは、かねやたいこを鳴らして、山や谷をさがして歩き、ついに、泉谷の泉の中で、ももひきを頭にかむってがつがつふるえながら、「これはええ湯じゃ、ええかげんじゃ」といっている一文商いやを見つけ出すことができたのでありました。富鉄じいさんはこの話をよく知っていて、こまかく説明しましたが、それもそのはずで、きつねにばかされたのはじぶんのことだったのです。

富鉄さんの話を聞いてみれば、きつねにばかされるということも、ありそうに思えました。ろっかん山では、今でもよく、きつねのちらりと走りすぎるのが見られますし、村の中でだって、寒い冬の夜ふけには、むじなの声が聞けるのですから。