Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate

Aozora Bunko

だいいち、どういっておかあさんに説明したらいいのか。雑誌がほしいとか、おとうさんのだいじな鉢をわってしまったとかならば、かんたんにじぶんのなやみを知ってもらえるが、これはそんなやさしいものではない。複雑さが、春吉君の表現をこえている。屁をひった話などしたら、まっさきにおかあさんはわらいだしてしまうだろう、とても、まじめにとってくれぬだろう。

春吉君は、ただじぶんの正しさというものに汚点がついたのが、しゃくだった。ちょうど、買ったばかりの白いシャツに、汚泥の飛沫をひっかけられたように。

石太郎にすまないという気持ちや、石太郎はぎせいに立ってえらいなという心は、ぜんぜん起こらなかった。石太郎が弁解しなかったのは、他人の罪をきて出ようというごとき高潔な動機からでなく、かれが、歯がゆいほどのぐずだったからにすぎない。

また石太郎は、なんどむちでこづかれたとて、いっこう骨身にこたえない。まるで日常茶飯事のようにこころえているのだから、いささかも、かれにすまないと思う必要はないわけである。

むしろ、石太郎みたいな屁の常習犯がいたために、こんななやみが残ったのだと思うと、かれがうらめしいのである。