Classici giapponesi con furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate
将軍の正坊は、クロのせなかにまたがったまま、ポケットからビスケットをつかみ出して、口の中へいれてやりました。クロは正坊の手首までくわえてしまいました。正坊は目をパチクリさせて、またクロのせなかから、落っこちてみせて、見物人をよろこばせました。
やがて賊にふんした団長が、銀紙をはったキラキラした大太刀をひっつかんで出てきました。正坊のソコヌケ将軍は、それを見ると、おどろいて、ブルブルふるえながら、剣をほうり出して、クロの首っ玉にしがみつきました。見物の子どもたちが、またどっと声をあげてわらいました。
「こらっ」
団長はつけひげをつけた、ひげだらけの顔に、するどくとがった目をむいて、身がまえをしました。クロはちらっと、団長のそのおそろしい顔を見ました。それは団長が、いつも正坊をおこりつけるときの顔でした。そこでクロはてっきり、団長がいつものように、ほんとにおこって、正坊を竹の刀でなぐりつけるのだと思いました。
「こらっ」
団長はまた、刀をふりかぶりました。と、クロは、ウオウッとひと声ほえるといっしょに、正坊のからだをかるがるとくわえて、あっといううちに、見物人の中をかけぬけて、テントの外へとび出してしまいました。