Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate

Aozora Bunko

だんだん太郎左衛門は、みんなと親しくなった。みんなは最初のうち、太郎左衛門を尊敬して、すこしいいにくかったけれど、「太郎君」とよんでいた。

やがて太郎左衛門は、みんなといっそう親しくなって、みんなにとりかこまれ、よっぱらいのように下品にしゃべりちらしていることもあった。するとみんなは、太郎左衛門を尊敬したりするのはふさわしくないことがわかり、えんりょなく、「太郎左衛門」とよぶようになった。

そのうちにみんなはもう、「太郎君」とも、「太郎左衛門」ともいわなくなってしまった。というのは、太郎左衛門は、つきあってもいっこうおもしろくない、つまらないやつだということが、みんなにわかってしまったからである。

はじめから今にいたるまで、「太郎君」というれいぎ正しいよびかたをつづけている人が、ただひとりあった。それは、受け持ちの山口先生である。

太郎左衛門がうそをつくといううわさがたちはじめたのは、そのころであった。

「あんなやつのいうことは、なんにも信用できん」

というものもあった。久助君は、そんなこともあるまいと思った。しかし、あるいはそうなのかもしれんとも思った。