Classici giapponesi con furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate
太郎左衛門からわけを聞いておどろいたおばさんが、
「まあ、あんたたちは……まあまあ!」
と、あきれてみんなを見わたしたとき、久助君は、救われたと、思った。すると、きゅうに足から力がぬけて、へたへたとしきいの上にすわってしまったのであった。
それから五人は、時計屋のおじさんにつれられて、電車で岩滑まで帰ってきたのであったが、電車の中では、おたがいにからだをすりよせているばかりで、ひとこともものをいわなかった。やすらかさと、つかれが、からだも心も領していて、なにも考えたくなく、なにもいいたくなかったのである。
うそつきの太郎左衛門も、こんどだけはうそをいわなかった、と、久助君は、とこにはいったときはじめて思った。死ぬか生きるかというどたん場では、あいつもうそをいわなかった。そうしてみれば、太郎左衛門も、けっしてわけのわからぬやつではなかったのである。
人間というものは、ふだんどんなに考えかたがちがっているわけのわからないやつでも、最後のぎりぎりのところでは、だれも同じ考えかたなのだ。つまり、人間はその根もとのところでは、みんなよくわかりあうのだということが、久助君にはわかったのである。