Classici giapponesi con furigana
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かわ
牛をつないだ椿の木
Leggi 牛をつないだ椿の木 (かわ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 75.647 caratteri · 155 schermate
町の中央あたりまでくると、太郎左衛門は、
「ううんと、ここだったけな」
などとひとりごとしながら、あっちの細道をのぞいたり、こっちの路地にはいったりした。それを見ると、ほかの四人は、ますますたよりなさを感じはじめた。また、太郎左衛門のうそなのだ。いよいよ絶望なのだ。
しかし、まもなく太郎左衛門は、ひとつの路地からかけだしてくると、
「見つかったから、こいよ、こいよ」
と、みんなを招いたのである。
みんなの顔に、暗くてよくは見えなくっても、さァっと生気の流れたのがわかった。足がぼうのようにつかれているのも忘れて、みんなはそっちへ走った。
いちばんあとからついていきながら、久助君は、だが待てよと、心の中でいった。あまり有頂天になると、幸福ににげられるという気がしたからであった。なにしろ、あいては太郎左衛門なのだから、真にうけることはできないはずだ。
そう考えると、またこんどもうそのように、久助君には思えるのであった。
そして久助君は、時計をならべた明るい小さい店のところにくるまで、太郎左衛門をうたがっていた。しかし、そこが、ほんとうに太郎左衛門の親せきの家だった。