Classici giapponesi con furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Leggi 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 327.364 caratteri · 638 schermate
それに取り消しを出すったってほんの形式だけだから。」
「じゃ私はどうすればいいんでしょう。先生の気持はよく解るけれど、ジャアナリストの手に乗るということがありますかよ。あの人たちだって、まさか先生のしゃべりもしないことを書き立てはしないですもの。このままじゃ、私の運命は滅茶々々だわ。先生のおしゃべり一つで、私が世の中から葬られるなんて惨めじゃないの。」
「しかし結婚は……。」
「それどこじゃないわ。私あの人たちに顔も合わせられないわ。それにああいうブルジョウアは、中へ入ってみるとやはりいやなものなのよ。あの人だってどこの株がどうだとか、そんな話しているのよ。」
すぐ昼になった。昨夜葉子は一時ひどくヒステリックになって、庸三の万年筆の軸を二つに折ってしまったので、彼は少し書くつもりで原稿紙を拡げたのであったが、そのままになってしまった。葉子は折れた万年筆を叩きつけて、インキの壜も破ってしまった。インキがたらたら畳のうえにまで滾れた。庸三は今朝電車通りの文房具屋から万年筆を持ちこませて、一本買ったのであったが、ついでに軸の透明な女持を一本葉子にも取った。しかし今日起きてみても、原稿紙を拡げる気分にもなれなかったので、それはそれとしてとにかく新聞社へ電話ででも掛け合ってみるよりほかなかった。