Classici giapponesi con furigana
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すさのおのみこと
素戔嗚尊
Leggi 素戔嗚尊 (すさのおのみこと) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 42.917 caratteri · 86 schermate
十二
」
思兼尊はこう云うと、実際つまらなそうな顔をしながら、どこかで摘んで来たらしい蕗の薹のを嗅ぎ始めた。
十二
素戔嗚はしばらく黙っていた。するとまた思兼尊が彼の非凡な腕力へ途切れた話頭を持って行った。
「いつぞや力競べがあった時、あなたと岩を擡げ合って、死んだ男がいたじゃありませんか。」
「気の毒な事をしたものです。」
素戔嗚は何となく、非難でもされたような心もちになって、思わず眼を薄日がさした古沼の上へ漂わせた。古沼の水は底深そうに、まわりに芽ぐんだ春の木々をひっそりと仄明るく映していた。しかし思兼尊は無頓着に、時々蕗の薹へ鼻をやって、
「気の毒ですが、莫迦げていますよ。第一私に云わせると、競争する事がすでによろしくない。第二に到底勝てそうもない競争をするのが論外です。第三に命まで捨てるに至っては、それこそ愚の骨頂じゃありませんか。」
「しかし私は何となく気が咎めてならないのですが。」
「何、あれはあなたが殺したのじゃありません。力競べを面白がっていた、ほかの若者たちが殺したのです。」
「けれども私はあの連中に、反って憎まれているようです。」
「それは勿論憎まれますよ。