Classici giapponesi con furigana
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ろんごものがたり
論語物語
下村 湖人
Leggi 論語物語 (ろんごものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.688 caratteri · 266 schermate
」
「お前の心持はよくわかる。しかし、苦しむのは、苦しまないのよりは却っていい事なのじゃ。お前は、自分で苦しむようになったことを、一つの進歩だと思って、感謝していい、何も絶望することはない。」
「でも先生、私には、真実の道をつかむだけの素質がないのです。本来駄目に出来ている男なのです。私は卑怯者です。偽り者です。そして……」
と、冉求は急にある束縛から解放されたように、やたらに、自分をけなしはじめた。
「お默りなさい。」
と、その時凛然とした孔子の声が響いた。
「お前は、自分で自分の欠点を並べたてて、自分の気休めにするつもりなのか。そんな事をする隙があったら、なぜもっと苦しんで見ないのじゃ。お前は、本来自分にその力がないということを、辯解がましく云っているが、ほんとうに力があるか無いかは努力して見た上でなければわかるものではない。力のない者は中途で斃れる。斃れてはじめて力の足りなかったことが証明されるのじゃ。斃れもしないうちから、自分の力の足りないことを豫定するのは、天に対する冒※(「さんずい+續のつくり」、第3水準1-87-29)じゃ。何が悪だといっても、まだ試しても見ない自分の力を否定するほどの悪はない。