Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ろんごものがたり

論語物語

下村 湖人

Leggi 論語物語 (ろんごものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.688 caratteri · 266 schermate

Aozora Bunko

で、このごろ門人たちの顔さえ見ると、

「剛い人間がいない、剛い人間がいない。」

といって、歎いてばかりいる。

多くの門人たちには、それが不思議でならなかった。仁者とか、知者とか、中庸の徳を具えた人とかいうのならとにかく、単に剛いというだけのことなら、いくらもそんな人がいるはずだ、と思った。誰の頭にも、その第一人者として、すぐ子路が思い出されるのだった。また、若い門人のうちでなら、申※(「木+長」、第4水準2-14-94)という元気者もいた。

申※(「木+長」、第4水準2-14-94)は、まだ二十歳を二つ三つしか越していないが、毛むくじゃらな顔に、大きな眼玉を光らしていた。議論になると、破鐘のような声を出して相手を圧倒する。負けぎらいで、先輩だろうと何だろうと遠慮はしない。どうかすると、その頑丈な肩を聳かして、腕づくで来い、と云わぬばかりの恰好をすることがある。大ていの門人たちは、彼には弱らされた。孔子ですら手こずることがしばしばあった。

若い門人たちは、弱らされながらも、彼を痛快がった。彼等は、多くの先輩たちが、孔子の前に出るといやに遠慮がちで、云いたいことも云えないでいるくせに、若い門人に対すると、とかく高飛車に出たがるのが、気に喰わなかった。