Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate

Aozora Bunko

「ぼくにですか。」

「うん、そうだ。おれは、いま、悪ものにおっかけられているんだ。これをあずかってくれ。おれの命よりもだいじなものだ。きみのうちはこの近くか?」

「ええ、すぐ近くです。」

「それじゃ、これをきみのうちに持って帰って、うちの中のだれにもわからぬ場所へ、かくしておくのだ。この箱の中には、おそろしい秘密がふうじこんである。悪ものどもが、その秘密をぬすみだそうとして、おれを殺すかもしれない。もし、おれが死んだら、この箱は川の中へでもすててくれ。だが、おれが生きているあいだは、けっしてすてるんじゃない。きっとかえしてもらいにいくから、それまで、だれにも気づかれない場所へ、かくしておいてくれ。わかったな。おれにとっちゃ、命よりもだいじな品物だからね。いいか。」

暗やみながら、そうして話しているうちに、男の顔かたちが、おぼろげに見わけられました。黒い背広をきています。しわになった、きたない背広です。としは五十以上でしょう。しわの多い、ヒゲむじゃの顔です。ヒゲをのばしているわけではなく、いく日も、かみそりをあてないので、ぶしょうヒゲでほおがまっ黒になっているのです。