Classici giapponesi con furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate
賢吉少年が、たおれているばかりではありません。本箱や机のひきだしが、ぜんぶひきぬかれて、その中のものが、部屋いっぱいにちらかっていたからです。
おとうさんは、賢吉君のそばにかけよって抱きおこし、「賢ちゃん、賢ちゃん。」とよんで、そのからだをゆり動かしました。すると、賢吉君は、やっと気がついて、目をひらき、いきなりおとうさんのからだにしがみつきました。
「どうしたんだ。いったい、どうしたというんだ。」
おとうさんは、ちらばった部屋の中や、ひらいた窓を見て、ふしんらしくたずねました。
賢吉君は、おとうさんにしがみついたまま、そっと部屋の中を見まわしましたが、さっきのおそろしいやつは、もう、どこにもいないことがわかりました。
「窓から、おばけが、はいってきたのです。からだにウロコのはえた、牙のある、おそろしいやつです。ぼく、そいつに食われてしまうかと思った。きっと、窓から出ていったのです。まだ庭にいるかもしれない。」
賢吉君は、そういって、ガタガタふるえていました。
おとうさんは、そんな怪物がこの世にいるとは思いませんので、賢吉君がゆめかまぼろしでも見たのではないかと、うたがいましたが、それにしては、部屋の中がひっかきまわしたように、ちらかっているのがへんです。