Classici giapponesi con furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate
」
高橋さんは、それを聞くと、みょうな顔をして、しばらく目をパチパチやっていましたが、はっと気がついて、顔色をかえました。
「あっ、それじゃ、あの中へ賢二を……。」
「そうです。そのほかに考えようがないのです。賢二君をしばって、さるぐつわをして、カブトムシのぬけがらの中に、とじこめたのです。だから、おりたたむことが、できなかったのです。ふたりがかりでなくては、はこべなかったのです。」
「ああ、そうだったのか、そこへ気がつかないとは、わたしはなんというバカだったのでしょう。カブトムシが小さくおりたためることは、書生にきいて知っていました。しかし、あいてを警官だと信じていたので、そこまでうたがわなかったのです。まんまと手品にひっかかりました。じつに、とりかえしのつかない失敗でした。」
高橋さんは、そういって、さもくやしそうに、うつむくのでした。中村警部は、気のどくそうな顔で、
「高橋さん、そんなにがっかりなさることはありません。われわれは、賢二君をとりもどすために全力をつくします。明智さんも、きっと、ほねをおってくださるでしょう。」
と、なぐさめ、それから三十分ほど、賢二少年のゆくえをさがしだすてだてについて、いろいろ話しあっていましたが、そのとき、書生の広田が、顔色をかえて、とびこんできました。