Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.562 caratteri · 291 schermate

Aozora Bunko

「あッ、親分」

「シッ」

それは銭形平次の、同じく忍び姿だったのです。

「八卦は当ったが――人が悪いぜ、親分」

「黙っているんだ。もう少し経つと、面白いことが始まる」

「その八卦も当りゃいいが」

「無駄を言うな」

それっきり、二人は黙ってしまいました。それから半刻ばかり――

「中から人が出て来るようだ――木戸を半分跨いだところで捕まえろ」

「むずかしいね」

「シッ」

平次の言葉の終ると同時に、裏口からそっと忍び出た曲者。四方に気を配りながら、木戸を押しました。

「御用ッ」

正面から飛びついた八五郎。

「あッ」

戻るところを、後ろからは平次。

「神妙にせい」

ピシリ、十手が鳴ると、闇の路地に、ザクリと落ちたものがあります。

「何だ何だ」

家の中からは、雇人達が飛出して来ましたが、手燭に照された、思いも寄らぬ光景に、さすがに近寄りもなりません。

縛られたのは、顔見知りの桶屋久兵衛で、縛ったのは、銭形平次と八五郎。それだけなら何でもありませんが、路地の中は、投出した風呂敷から溢れて、山吹色の小判で一杯だったのです。

「八、ここで縄付を見張っているんだぞ。誰が何と言っても、動いちゃならねえよ――小判なんぞに気を取られると、鳥が飛ぶぞ」