Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.562 caratteri · 291 schermate
「とんでもない。――これを長崎仕入の積りで買わされたら大変な馬鹿を見たわけだ。こんなものはどこの生薬屋にもありますぜ」
「ちょうど田原屋の唐物みたいなもので――」
「何だい、それは、親分」
「へッ、こっちの事で。洒落ですよ」
平次は面喰らって飛出しました。
その足ですぐ田原屋へ――。
「おや、親分、浜田屋は気の毒なことをしましたね――。私の上げた薬の間違いでなくてホッとしましたが、それにしても、細工が憎いじゃありませんか」
仁三郎はこれから浜田屋へ行こうといった心構えのところでしたが、蟠りもなく平次を迎えてくれます。
「でも、大抵下手人の見当はつきましたよ」
「それは有難い。たった一と晩で、巧みに巧んだ悪者を挙げるのは、さすがに銭形の親分だ。死んだ喜平さんも、さぞ喜ぶことでしょう。――あれは御存じの通り私とは寺子屋からの仲好しで、少し道楽は強かったが、あんなアクの抜けた洒落者は滅多にありませんよ」
仁三郎はそう言いながら、平次を居間の方へ導き入れました。女房は早く亡くなりましたが、二十八を頭に九人の子福者、唐物、小間物から、風邪薬にしもやけ薬、紅白粉まで売って、一と通りはやっているものの、内福で有名な浜田屋などと違って、内輪はかなり苦しそうです。