Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.562 caratteri · 291 schermate
「逃がしてはならぬ、それ追えッ」
と兵庫、縁側から庭へ、足袋跣足で飛降ります。
「殿様、それはなりません。あれは一度斬られて死んだ男の幽霊でございます。たって捉まえても成敗のいたしようがありません。公儀の御耳に入れば、あの男の命一つと、三千五百石の御家が釣り替になった上、一つ間違えば殿様の腹切道具になります」
平次は木戸に突っ立って、両手を拡げて押し止めました。
「殿、穏便の御沙汰を願います」
「邸外への聞えも如何、平に御鎮まりを」
村川菊内外一同、寄ってたかって兵庫を座敷へ押上げてしまいました。
*
「どうだ八、溜飲が下がったろう」
「その代り褒美はフイになったぜ、親分」
「欲張るな、三吉を逃がした上、お町さんを貰って来たんだ。なア、浅五郎が神田の家で待っているぜ」
平次はそう言いながら、後ろからイソイソと従いて来るお町を顧みました。
「狷之介が曲者を見たとどうして解ったんで、親分」
「相変らず絵解きか。あの晩三囲の前で船の騒ぎを面白そうに見ていたからさ――投げ槍か、刀、鉄砲でやられたのなら、狷之介に相違ないと思うところだが、曲者は楊弓の名人と解っているから迷ったよ」