Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.562 caratteri · 291 schermate

Aozora Bunko

「今さら何を言うのだ、お島」

お島の悲壮な声を、森右門は叩き消すように叱りつけました。低いながら、威脅の語勢は充分で、容易に言葉を返させない自信が充ちております。

「いえ、もう怖くはございません。――どうぞ、一代に一度、私の申すことをお聴き下さいまし。父上様――いえ伯父上様、御思召に引摺られて、一年越し本意ない夜盗押込の手引をいたしました。――私は何にも致したわけではございません。私が歌ったり踊ったりしている間に、女に化けた弟の皆吉が、いろいろの事をしただけでございますが」

「黙らぬか、お島」

「でも、ときどき私が入れ変って、近所の衆や、橋番所の眼を誤魔化したり、弟が八人芸の装束をつけて、街をスーッと帰ったりしました。私も係り合いがないとは申されません。縛られても、殺されても、怨みに思う筋はございません」

「…………」

「でも、御先祖様の祀りを絶つわけには行かぬ、木村家を立って行くには、どうしても三千両の金が要る。三千両持って帰って、先代様が過って焼いた、主君の菩提所を再建すれば帰参も叶い、一族一藩への面目が立つとおっしゃって、嫌がる私や皆吉を、無理に仲間に引入れ、あんな恐ろしい事を遊ばしました」