Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.062 caratteri · 276 schermate
「あとの四千両は?」
「それは判りません」
「それじゃつまらない、いずれ行ってみるが――三輪の兄哥は」
平次は驚く色もありません。
「一生懸命です」
お徳は少し面白そうです。
四方山の話をして、間もなくお徳は帰りました。それに続いて、平次とガラッ八が出かけようとすると、
「ちょいと、お前さん」
お静は背後から切火を打ちながら考え深そうに言うのです。
「何だ、お静」
「こんな事を言っていいでしょうか、私にも少しばかり思い当ることがあるんですが」
「女房の意見で、御用聞が人を縛るわけにも行くまいが、何かの足しになることなら、言った方がいい」
平次は草履の爪先を直しながら、大して気にも留めない様子でこう言います。
「男の意気地は男同士でなきゃ解らないと言うように、女の心持は、女でなければ解らないところがあるでしょう」
「それはあるだろう。第一子供を生む心持なんてのは、男に金輪際解りっこはない」
平次は少し茶化しております。お静に心安く言わせるためでしょう。
「そんな話じゃありません。先刻来たお徳さん、あの方を男の人が見たら、どう思うでしょう」
「元気で、明けっ放しで、親切で、なかなか良い娘じゃないか、それがどうしたんだ」