Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.230 caratteri · 280 schermate

Aozora Bunko

「俺には判らないことばかりだ。八、気の毒だが先刻頼んだことを念入りに調べて来てくれ。――それから殺されたお皆と親しくしていた男がなかったか。こいつは大事だ、よく訊いて来るんだ」

平次はそっと囁くと、八五郎と意味の深い眼配せを交して別れ、自分だけ一人、もういちどお皆の死骸をおいてある部屋に帰りました。

死骸に冠せた布を取って、匕首を抜いた後の傷口を、濡れた手拭で丁寧に拭き、それから死骸の胸のあたりを一と通り見た上、こんどは死骸を俯向きにして、その首筋のあたりを見ました。

これほどの傷にあまり血が流れていないのも不思議ですが、平次はそれよりも重大なことを発見したらしく、何やらうなずいて、静かに四方屋を引取ったのは、もう日が暮れてからでした。

その晩、八五郎が帰って来たのは戌刻半(九時)過ぎ。

「親分、大したこともありませんよ」

あまり香しい収穫もなかった様子です。

「夜中にあの部屋へ人知れずはいれたのは、誰と誰だ」

と平次。

「主人の次郎右衛門と、娘のお秀と、婆やのお谷と、手代の喜三郎と、それっきりですよ」

「フーム」

「番頭の平兵衛は通いだし、浪人の寺本山平は離屋に寝ているし、丁稚小僧は店二階へ一緒に寝ているし、階下のお鯉とおさんは一緒だし」