Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.230 caratteri · 280 schermate

Aozora Bunko

「お、銭形の。兄哥が来たという話は聴いたが、とんだ無駄足で気の毒だったな」

万七の鼻は蠢きます。

「様子を見に来たんだが、――やはり勝の野郎が下手人だったのかい」

「まだ白状はしねえが、お白洲で二三束打たれたら他愛もあるめえよ」

「証拠があるんだから文句は言わせねえ心算さ。東禅寺前で夜泣き蕎麦を二杯も喰っているし――」

「刻限は」

「雪がチラリホラリ降り出した頃だというから、亥刻(十時)少し前だろうよ。それから雪に濡れた草履が自分の家の縁の下に突っ込んであったし、手拭と袷を妹のお粂が火鉢で一生懸命乾かしていたのさ」

「草履?」

「真新しい麻裏だよ。――雪の降る前に飛出して、大降りになってから帰ったんだろう」

「そいつはとんだ間違いだ、もう一度念入りに調べ直してくれ。下手人は勝の野郎じゃないよ、兄哥」

と平次。

「なんだと、銭形の、――まさか俺の手柄にケチを付ける心算じゃあるまい」

「とんでもない」

「それじゃ手を引いて貰おうか。勝は八五郎の下っ引だったから、銭形の息は掛ってるだろうが、証拠のあるものを放っておくわけには行かねエ」

三輪の万七は屹となりました。平次に対する反感で、逞しい顔がサッと青くなります。