Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Leggi 青べか物語 (あおべかものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.961 caratteri · 317 schermate

Aozora Bunko

そのとき私は、男の正攻法に対して敬意を感じた。

「ためしてみっか」と男が云った、「まちょうに掃除ができねえかできっか、ためしてみねえじゃわかりゃしねえや」

「よせってばな、まあ」

「痛え、おお痛え、ひどえことすんな、ま」

「いやなことすっからよ」

「いしゃ爪が生えてんな」と男が云った、「よしこは小指の爪をいつも伸ばしてんだな、こんなにも長くよ、どういうつもりだかさ」

それから伝なあこが蛇を食ったとか、東の養魚場で池の上いちめんに網を掛け、それは鴉や鳶をふせぐためだが、養魚池は三千坪もあるから、網だと云っても安い金ではあるまい、などという話をした。

「ああ聞きたくもねえ」と女がやがて欠伸をして遮った、「そんな話するために、わざわざこんなとけへおらを呼んだだかい」

「そんだっていしがおらの云うこときいてくんねえじゃねえかい」

「それでそうやって饒舌ってるだか」と女が云った、「そうやって饒舌るだけ饒舌ってれば、いまにおらのほうから手でも出すと思ってるだかえ、ひん、つまんねえ」

「おら、この気持を知ってもらいたかっただよ、おらの本当の気持をよ」

「散髪屋の湯沸しだの養魚池の網だのでけえ、あああ」