Classici giapponesi con furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Leggi 青べか物語 (あおべかものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.961 caratteri · 317 schermate
繁あね
繁あね
私は青べかを二つ※(「さんずい+入」、第4水準2-78-20)へ漕ぎ入れ、細い水路を二百メートルほどいった、川柳の茂みのところに繋いで、釣竿をおろした。三月はじめの曇った日で、風はなく、浅い水路の水は淀んだように澄んでおり、実際には流れているのだが、殆んど静止したままのように見えた。
私は竿をおろしてから、青べかの中にゆっくり坐り直し、タバコを出して火をつけた。
そこは百万坪のほぼ中央に当っていた。北のほうに遠く、町の家並みが平らに密集してい、貝の罐詰工場や石灰工場から吐き出される煙が、雲に掩われた空へと、ゆるやかに、まっすぐ立ち昇っていた、(私のノートには「煙は上へゆくほど薄くなる棒のように」というつまらない形容が使ってある)町の東北のはずれから東にかけて、荒地の中に一筋の道があり、ひねくれた枝ぶりの、小さな松並木が沖の弁天社まで続いている。この土地では松が育たないそうで、それは「堀の三本松が一本だけにされた報い」だともいわれているが、慥かに、芳爺さんの家に近い、堀端にある老松のほかに松らしい松は一本もみあたらなかった。――そのひねこびた松並木を挾んで、枯れた芦の茂みがところどころに見える、それらはみな沼か湿地で、川獺や鼬が棲んでいるといわれ、私も川獺は幾たびか見かけたし、それを捕獲して毛皮屋