Classici giapponesi con furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Leggi 青べか物語 (あおべかものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.961 caratteri · 317 schermate
痩せてはいるが引緊った小柄な躯の、小さな尻が、歩くたびにくりっくりっと動く。その歩きぶりが驚くほどまざまざと、少年時代の長を思いださせた。あのころの彼も、そういうぐあいに、小さな尻をくりっくりっと動かしながら、いかにもすばしこそうに歩いたものだ。語尾の「ねえっ」というアクセントとともに、私の前に少しずつ、長少年がその姿をあらわしてきたのである。
「あにきの鉄ちゃんはどうした」と私が訊いた、「鉄ちゃんと倉なあこは、釣りの穴場を知っている点で浦粕一番だったじゃないか」
「うん、二人とも腕っこきだったねえっ」と長が云った、「倉なあこって船頭は三人いんだよ、ぐず倉にがちゃ倉、それにぼぼ倉ってってねえっ」
「僕の知っているのは温和しくって、口が重くって、頬ぺたがいつもほんのり赤い倉なあこだがね」
「ぐず倉ってえだ」長はくすっと笑った、「温和しくっておっとりしてえんだろうが、することがのろくせえからぐずってえだ、がちゃ倉はいつもがちゃがちゃそうぞうしいからだし、夜になるとすぐおっかあに寝べえ寝べえって云うのが、ぼぼ倉ってえだよ」
「鉄ちゃんはうちを出ただよ」と長は私たちが笑うのに構わず続けた、「堀南でてんぷら屋をやっててねえっ、とても繁昌してえるだよ」