Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Leggi 青べか物語 (あおべかものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.961 caratteri · 317 schermate

Aozora Bunko

いずれともはっきりした根拠があったのではない、漠然とした自己保護本能、その潜在意識のはたらき、といったような感じの呟きだと思うのであるが、――しかしすぐに、私はそれを買ったとき、芳爺さんに頼んだことがあるのを思いだした。つまり修理ができても、当分のあいだ、船大工の岸へつないでおいてもらう、ということで、それは青べかへ乗るまえに長をはじめとする少年たちと、感情の融和期間を持ちたいと考えたからであって、ああそうだったと思いだし、ほっとしたとたん、まるで私がその約束を思いだすのを待ちかねていたように、芳爺さんが青べかを届けに来た。

私が云うと、爺さんは戸口で喚いた。

「いかずちでも邪魔っけだって云うだ」声いっぱいに喚きながら、老人は私の手を仔細ありげに見、そしてまた喚きたてた、「預かり賃を出せばべつだってえがね、日ぎめで駄賃をやって預けておっか」

私は答えて、爺さんといっしょに土堤へいってみた。

青べかは洗い場の杭につながれて、ゆらゆらとねむたそうに揺れていた。私の注文にもかかわらず、剥げていた青いペンキが、もっと毒どくしく、なにかをあざ笑いでもするように塗り直してあった。