Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いずこへ

風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇

坂口 安吾

Leggi 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇 (いずこへ) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.879 caratteri · 242 schermate

Aozora Bunko

及ぶ。女房に襟くび掴んで引き戻されても不撓不屈、道風の蛙、三時間余、もっとも成功に至らず、夜の白む頃に及んでようやく自然の疲労にノビて終末をつげたが、然し、まだここまではよろしかった。

浮気は本来万人のもの、酔ったからだと言ってはならぬ、浮気心のあるがままを冷然見つめる目があってその目が作品の根柢になければならぬものを、彼はその目を持ちながら、かかる目自体を俗なるものとする。自分と女房を主人公に夢物語をデッチあげるが、この目の裏づけがないから、夢物語に真実の生命、血も肉もない。もう女房は宿六の作品に納得されなくなっている。

浮気は万人の心であり、浮気心はあっても、そして酔って這いこんでも、彼はたしかにその魂の高雅な気品尋常ならぬ人であった。あるがままの本性は見ぬふりして、ことさらに綺麗ごとで夢物語を仕上げ、実人生を卑俗なるものとして作中人物にわがまことの人格を創りだすつもりなのだが、わが本性の着実な裏づけなしに血肉こもる人格の創作しうる由もない。彼は高風気品ある人だから、妹の寝床を襲撃に及んでも女房は宿六の犯しがたい品位になお評価を失ったわけではないのに、作中人物に納得させる現実の根柢裏づけが欠け、一人よがりいい気にオモチャ箱をひっくりかえしオモチャの人格をのさばらせるから、むしろそこからヒビがはいった