Classici giapponesi con furigana
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いずこへ
風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
Leggi 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇 (いずこへ) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.879 caratteri · 242 schermate
尤も彼は要領よく軍医をごまかして十日目ぐらいで兵営から放免されてきた。
ともかく彼等はそのころから言い合して敗戦後の焦土の日本でどんな手段を弄し奇策悪策を弄してでも生き残って発言権をもつ立場に立とうということを考えていたようである。尤も彼等は特に意識的にそれを言っているだけで、国民酒場に行列しているヨタ者みたいの連中でも内心はみな自分だけ生き残ることを確信し、それぞれの秘策をかくしている様子でもあった。
私は生き残るという好奇心に於ては彼等以上であった。たいがい生き残る自信があった。然し私はトコトンまで東京にふみとどまり、東京が敵軍に包囲されドンドンガラガラ地軸をひっかき廻し地獄の騒ぎをやらかした果に白旗があがったとき、モグラみたいにヒョッコリ顔をだしてやろうと考えていた。せっかく戦争にめぐり合ったのだから、戦争の中心地点を出外れたくなかったのである。これも亦好奇心であった。色々の好奇心が押しあいへしあいしていたが、中心地点にふみとどまることという好奇心と、そこで生き残りたいという好奇心と、この二つが一番激しかったのである。死んだらそれまでだという諦めはもっていた。