후리가나로 읽는 일본 고전
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
井上 円了의 おばけの正体(おばけのしょうたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,925자 · 145화면
第四項 空き小屋の光り物
第四項 空き小屋の光り物
今一つの実験談を申さば、これは二十歳以後の話である。ある年、夏の休暇に勉強したいと思って、二カ月間、箱根山上の元箱根村と名づくる所に農家の座敷を借りていた。元箱根は箱根町をさること八丁、権現神社の下に三十戸ばかり並んでいる小村である。ある夜、晩食をすまし、町の方へ散歩に出かけ、あちらこちら歩き回りて、ハヤ時は十時過ぎになった。いよいよ帰ろうとすると、にわかに大夕立がかかってきた。あたかもそのときは暗夜であるのに、提灯も雨具も持たぬから、町の出口の茶屋に入って休息し、雨の晴るるのを待っていたが、十一時を過ぎてもなかなか晴れそうでない。そこで、茶屋から提灯と傘とを借りて、真っ暗の所を深林の中に向かい、ソロソロ歩いて来たが、二、三丁過ぐると、さきの方に薪の小屋がある。人はもとより住んでいる家ではない。その空き屋の片隅から火光が発している。たちまちピカリと光るかと思うと、すぐ消えてしまい、また光ってくる。かくのごとくすること三、四回に及んだ。余は歩きながらいかに考えてみても、その原因が知れぬ。よって、しばらく足をとどめておったが、そのとき光は全く発せぬようになり、ただ小屋の片隅に黒き物が動いているのを認めた。