후리가나로 읽는 일본 고전
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けんのよんくんし
剣の四君子・日本名婦伝
吉川 英治
吉川 英治의 剣の四君子・日本名婦伝(けんのよんくんし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 150,635자 · 306화면
「かかることもあるべし」と、予期していたかの如く、忠明は、慌てず、怯まず、身辺の者を、蹴仆し、踏みつぶし、一刀を抜き払うや、獅子のように薙ぎ廻って、狭い道場を忽ち天井まで紅にしてしまった。
死骸となって、床に伏す者八名、深傷を負い、うめき這う者四人、あとはみな逃げ散ってしまった。
「御案内の人はいかがなされた」
と呼ばわりながら、忠明は、なおも奥へ入って行った。すると一室に、赤い広袖を着た人物が、惣髪の頭を下げ、大小を前へさし出して、
「備前でござる。今夕の戯れは、まったく門人どもの私意。平におゆるしを。平に」とばかり百遍も叩頭して詫び入った。
「御もてなしとはこれでしたか」
一笑を残して、忠明は帰った。即日、国外へ去るべく山道へかかると、はや知って、先廻りしていた数十名の者が、樹下叢陰、思い思いな所から立ち現われて、彼を阻んだ。もちろん手槍、太刀、薙刀など、武器もさまざまであった。
そのうちに、一名の手練の立ちすぐれた男が、鍵鎗を揮って、忠明の片袖を絡み奪った。忠明は、絡まれた袂の上から鎗をつかみ、手元へ躍りこんでその者を一颯に斬った。ぎゃっと、のけ反ったとき、その面に思い出されるものがあった。