후리가나로 읽는 일본 고전
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けんのよんくんし
剣の四君子・日本名婦伝
吉川 英治
吉川 英治의 剣の四君子・日本名婦伝(けんのよんくんし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 150,635자 · 306화면
十五
そして妻の玖満子を見ると、
「何していたか」
と、一言叱った。
「御心配をおかけして申し訳ございません」
玖満子はそう人々に詫びてから、
「実は皆さまのお立退きの後、邸へ戻って、し残していたお掃除などして参りました。いずれ賊軍が熊本の町へはいると、官舎なども家捜しするに違いございませんから、お手紙や書類を焼捨て、また、取乱して逃げたと嗤われぬよう、お雑巾がけまでして来たのでつい遅くなってしまいました。――それからこれは与倉様の奥さまに差上げようと思って、先頃、錦山神社へお詣りした時いただいておいた安産のお神符ですが、神棚から下ろして持って参りました。どうぞ、お後で奥さまにお上げ下さいまし」
と、与倉中佐の手へそれを渡した。
将軍は、無表情に聞いていたが、彼女のことばが終ると、
「玖満子。おまえに云い渡しておくが――また、おまえから営内の婦人方へ伝えてもらいたいが。――今日以後、鎮台全員は一体になって戦争状態に入る。一体とは五体の爪の端、髪の毛一すじまでも云う。爪、髪、手、脚、各※(二の字点、1-2-22)は各※(二の字点、1-2-22)で生きていない。常に主体あっての手であり、脚であることを知れ。