후리가나로 읽는 일본 고전
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けんのよんくんし
剣の四君子・日本名婦伝
吉川 英治
吉川 英治의 剣の四君子・日本名婦伝(けんのよんくんし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 150,635자 · 306화면
いや、谷将軍のすがたに向って、婦人たちは一斉に両手をつかえていたから、鶴子夫人も良人の中佐へ眸を上げていられなかった。
谷干城は、その礼を、にこやかな眼にうけて、
「この度は、ぜひなき場合となりました。私情としては、誰方へも等しくお気の毒にたえんが、武人の妻たる高い理想からいえば、一死を倶に邦家へ捧げ得る機会に恵まれたことはむしろお互いの歓びとも申したい。――国憲擁護のため、国体の本義に立って、われわれは城と共に最後の最後まで戦わずには措かん。賊軍の一兵も台下を通過させん覚悟でいます。……が、孤城よく幾日を支えうるか。籠城戦は根気だ、また、食糧その他一切は自給自足だ。日常、家庭での御内助をここ一城に集めて、あんた達のお力にまつ任務も多い。元よりこれへお越しの上は、疾く決死の覚悟は極っておられようが、不肖、鎮台司令官として一言申しあげておく」
重厚な彼のことばが結ばれると、しいんとしていた人々の中に嗚咽の声が微かに流れた。
「では。参謀副官――」と、将軍は、児玉少佐を顧みて、
「病院とか兵站部とか、婦人たちは、それぞれ適宜な部署へ分けて、なるべく、危険に曝されんように、明日でも配置してくれんか」