후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
はたして、水上村から強い抗議が出た。八月十日の夜、峠の牛方仲間のものが伏見屋へ見えての話に、右の書付を一同に読み聞かせたところ、少々腑に落ちないところもあるから、いずれ仲間どもで別の案文を認めた上のことにしたい、それまで右の証文は二人の牛行司の手に預かって置くというようなことで、またまた交渉は行き悩んだらしい。
ちょうど、中津川の医者で、半蔵が旧い師匠にあたる宮川寛斎が桝田屋の病人を見に馬籠へ頼まれて来た。この寛斎からも、半蔵は牛方事件の成り行きを聞くことができた。牛方仲間に言わせると、とかく角十の取り扱い方には依怙贔屓があって、駄賃書き込み等の態度は不都合もはなはだしい、このまま双方得心ということにはどうしても行きかねる、今一応仲間のもので相談の上、伏見屋まで挨拶しようという意向であるらしい。牛方仲間は従順ではあったが、決して屈してはいなかった。
とうとう、この紛争は八月の六日から二十五日まで続いた。長引けば長引くほど、事件は牛方の側に有利に展開した。下海道の荷主が六、七人も角十を訪れて、峠の牛方と同じようなことは何も言わないで、今まで世話になった礼を述べ、荷物問屋のことは他の新問屋へ依頼すると言って、お辞儀をしてさっさと帰って行った時は、角屋十兵衛もあっけに取られたという。